こんにちは。
今日は『デザインのある暮らし』についてです。
さっそくですが少し話を遡ります。
私が大学生時代の話です。
学生時代って自分が持っていないものに強く憧れて、毎日を生きる活力がそれしかなかったり。。
皆さんにもそんな経験はありませんでしょうか?
強い憧れと原動力。
私の場合、それが"デザイン"でした。
ファッション文化とは程遠い田舎町で生まれ育ったのでより一層その想いが強かったのは確かです^ ^
デザインって何?
一言で"デザイン"というとこうしてヴィンテージラグのように姿カタチがあり、目の前にモノ(物質)として存在するものが一般的です。
建築や洋服なんかもデザインの塊ですよね。
誰かの想いをカタチにしたモノです。
またそのようなモノに限らず、"デザイン"というものは日々の暮らしの中に存在します。
デザインをカタチにするまでの行動や仕組みです。
私はこの後者の"デザイン"に強く惹かれました。
そもそもデザインという言葉の定義が広がったのも、この頃でした。
行動や仕組みのデザイン?
一番簡単に言うと、動詞のDesign。
服飾デザイナーがするデザイン。グラフィックデザイナーがするデザインという仕事そのものです。
個々人の毎日のルーティンもそうですよね。
自分がどうやって一日を過ごすかを"デザイン"した結果です。朝目覚めて、顔を洗って、ゴハンを食べて、職場(学校)に行き、何か活動をする。
完成したモノ(物質)にとどまらないデザインの定義です。
私の憧れたデザイン
私が学生時代に選んだ"デザイン"は、カフェでした。
街で一番好きだったフレンチスタイルのカフェでアルバイトを始めました。
当時はまだ珍しく、ギャルソン姿への憧れがありました。そしてすぐにその憧れが憧れだけじゃないことに気付きます。
頭の中での絵空事が現実と繋がった瞬間でした。
そこに暮らす人、街を行き交う人が利用する場所。
お店の外であれば人々はただのすれ違い。しかしお店があれば笑顔で挨拶を交わし、会話の出来る知り合いになれるのです!!!
なんてすごい仕組みだ!と驚きました。
人は毎日同じように集まるのですが、それぞれの会話は同じことはありません。
時には恋人や友人を連れて行くこともあったり、自分ひとりでゆっくり過ごすこともあります。
仕事内容は単純なルーティンです。
朝はマシンミルでコーヒー豆を挽き、ドドドドっという音がするCimbaliのコーヒーマシンを温める。
コーヒーマシンはカフェの心臓のようなものでした。
テーブルセッティングをしながら朝のパン屋のおじいさんを迎える。
野菜の水切りなど軽食の準備をしながら、出勤までの間にあったことを思い返す。(常連さんとの一言、二言の為です)
時間が来たら看板を出してスタート。
デザインしたのは、この働いているカフェがある街。そして豊かな世界と日常です。
毎日のカフェ営業はそのプロセス。
学生時代に働いたカフェは『デザインのある暮らし』を体現する日々でした。
こんな話をすると「お前は偏屈に考えるなぁ、、」なんて人には呆れられたこともあります。
だけど今もこの考えのまま私は生きています。
お店は世界を"デザイン"する仕組みです。
これからデザインしたいこと
ヴィンテージラグ専門店だなんて大看板を掲げてやっていますが、結局はこの場所でヴィンテージラグを通じて出来る事を確かめたいだけなのです。
これは学生時代のカフェと一緒。
美味しいコーヒーを売るのが目的じゃなくって、美味しいコーヒーはあくまでも手段。
お店があったら街や世界はどんなに幸せになるだろうって考える日常です。
まず1人の人間としてお客様との出逢いがとても幸せです。
出逢いのある日常をデザインしたいです。
デザインのある暮らしへ憧れ続けて
私はデザインを提供する立場として
これからもずっと『デザインのある暮らし』に憧れ続けていないといけないと思っています。
『デザインのある暮らし』というのは、沢山のモノに囲まれる暮らしでないことを知っています。
極端な話。
多くを持たずに、簡素で素朴。そんな風にデザインされた人生も素敵です。
ただどんな日常が好きなのか、心地良いのか。
どんな事に興味があって、愉しんでいるのか。
そんなことを心から愉しく話が出来る人になりたいと思っています。
ヴィンテージラグ屋のデザイン
今の道具はヴィンテージラグ。
買い物して下さる皆さんの人生もラグにとっての歴史になります。
そんなのとってもエキサイティングですよね!
お住まいが遠方で、なかなか直接お会いできないお客様もいらっしゃいます。
オンラインストアでのお付き合いになりますが、荷物が届き手に渡ったその瞬間の幸せを想像するだけで、毎日ドキドキです!
いつかお会いできる日を夢見て、さあ今日もがんばります。
Make your life easier with design.
Wish so and act.
今日もここまでお読み頂きありがとうございました。
お店でお会いする機会もなかなか作れないので、少し自己紹介がてらお話をblogにまとめています。
いつも本当にありがとうございます。
Maison Étretat | Sugibayashi Yusuke